これからも前向きに 名大社会長ブログ

映画「フィリピンパブ嬢の社会学」

名古屋の映画コラムニストとして試写会にご招待いただいた作品。
今週10日より愛知県で先行公開される。

なぜか。
作品の舞台は愛知県。
だからこの地区に詳しい映画コラムニストに案内も舞い込んでくる。
あんまし関係ないか・・・。

怪しげなタイトルだが、本作は実話を基に作られた映画。
原作の中島弘象氏の大学院時代が舞台。
その出身大学中部大学もそのまま、
その周辺の春日井市内もそのまま、
フィリピンパブのある栄の女子大小路もそのまま撮影されている。

映画を観ながら「あ~、あのあたりか」なんて心の中に呟いたり・・・。
そんな意味では身近に感じる作品。
有名俳優が出演しているわけでもなく、
莫大な予算が投じられているわけでもない。
地域の協力があってこそ完成した映画。

この手の作品はあまり面白くなかったりするが、本作はそうではない。
正直なところ、観る前まではあまり期待していなかった。
しかし、どうだろう。
どんどん映画に惹きこまれ、最終的には幸せな気持ちで映画を観終えた。

エンディングロールの後もなかなか憎い演出。
温かい気持ちにもなれる。

簡単にいえば、貧乏大学院生と事情を抱えたフィリピンパブ嬢とのラブストーリー。
そこで予測しない出来事が起きるわけだが、そこは実話がベース。
人を殺したり、アンダーグランドのディープな世界が描かれるわけではない。

あくまでも一般人が経験するギリギリのところ。
そのギリギリ感が人間らしい。
些細なことで悩みながらも大きな決断をしていく。

物語は面白おかしく進んでいくが、
僕らが知らない外国人労働者の現実や文化の違いを見せつけられる。
よりリアルに感じ、時折、ドキュメンタリーを見ている錯覚に陥る。
偏見は当然ながら、世間を取り巻く厳しさを痛切に感じる。
そこも含め楽しめる一本じゃないだろうか。

白羽監督は原作を読んで映画化を熱望し、原作者にSNSで繋がり名古屋まで来たという。
こんなふうにしても映画は創られるんだ。

本作が国内のどこまで公開されるかは分からない。
もし、そんな機会があればぜひ、観てほしい。

愛知県のローカルも理解できるしね。

映画「唄う六人の女」

「えっ、ホラー映画?」
映画を観始めて20~30分くらいの頃、そんな思いが頭をよぎった。
僕はホラー映画はほぼ観ない。
そのジャンルにそもそも関心がないし、
何の得もしないという気持ちが強く観ることはまずない。

本作は予告編を数回観ただけの知識。
怪しげな作品という認識はあったが、まさかホラー映画とは思わなかった。
30分ほど経った時に「途中で外に出ようかな・・・」と思ったのも事実。

しかし、そう思い始めたころから流れが変わっていった。
結果的には納得感が体を包んだ。
途中退出しなくてよかった。

ただとても不思議な作品。
現実と非現実がシンクロし、謎めいた森の世界で物語が繰り広げられる。
予告編では水川あさみはじめ艶めかしい女性陣が登場するので、
エロティックな要素が溢れるのかと思いきや、冒頭のホラー映画に近い状態。

艶めかしい女性陣は刺す女、濡れる女、撒き散らす女、
牙を剥く女、見つめる女とそれぞれ役割が決まっている。
その女性陣に監禁されるのが、フォトグラファーの竹野内豊と開発業者の山田孝之。

普通に考えればありえない世界だが、ここには深い理由がある。
観客の全てが竹野内豊になり、彼と共に段々と理由が解明されていく。
そこで物語が終われば、ハッピーエンドだが本作はそんな単純じゃない。

厄介者がいろんなものをぶち壊していく。
その厄介者が山田孝之でサイテーな人物。
だが、僕はそのサイテーな人物は立派だと思う。

それは役柄ではなく山田孝之。
本作では共同プロデューサーを務め、その作品で自ら汚れ役を演じる。
「どうする家康」の服部半蔵役もいいキャラだが、何かにおいてチャレンジングな役者。
そんな意味で好感を持つ。

女性陣も魅力的。
水川あさみ以外は知らないが、その魔力に惹きつけられてしまう。
誰も一言も喋らないし・・・。

評価はとても難しい。
面白いだけでは終えるにはテーマが深いし、
テーマを追求するには描き方は微妙。
人により解釈が大きく分かれるだろう。

改めて思うのは人間は自分勝手だということ。
それは戒めとして捉えなきゃいけない。
自分が巻き込まれるのは嫌だが、いい経験にもなるんだろうね。

金曜日は東京が続く・・・

出張の場合、ほとんどが東京。
月1回のペースだが、10月は不思議と毎週のように東京に行った。
それもなぜか金曜日ばかり。
翌日が土曜日なので宿泊をして羽を伸ばしたいところだが、予定もあり日帰り。
そんな日が続いた。

13日は休みをもらい家人と一緒に東京へ。
娘が東京暮らしをスタートしたので、その新居と転職先を見学するという親バカ的な一日。
家人は10年以上、上京していないのでお上りさん丸出し。
富士山やスカイツリーの写真はまだ理解できる。
東京駅の写真もバシャバシャ撮っていた。

時間もあったので、神宮外苑前。

ここにマンションができちゃうのかな。
僕は恥ずかしながら神宮外苑と明治神宮は隣接していると思っていた。
家人をお上りさんとバカにできない。

結構、距離があった・・・。
帰りは娘も一緒に名古屋へ。
新幹線代が浮いたようだ。

20日は日比谷で打ち合わせ。
初めてお邪魔した日比谷ミッドタウンオフィス棟。

明るい時間に写真を撮ればよかった。
打ち合わせした方に夜の訪問先を聞かれ、
「ハルヒに行くんですよ」
「ハルヒ?」
心の中で、なんだ知らないの?と思いながら、
「後楽園の近くのハルヒです。」
と答えると
「ああ~、カスガですね・・」
「はい、春日です。」
やっぱりオレもお上りさんか。
あー、恥ずかしい。

春日ではパフのオーオカ氏の結婚パーティー。
ここでは触れないが、ステキな会だった。
オーオカさん、ユウさん、お幸せに!

日本酒も沢山頂いた。

帰りは都営三田線で大手町まで出て、そこから東京駅へ。
大手町で降りて歩く。
えらく遠いなと思いながら、気づくとそこは日比谷。
えっ、なぜ?
急いで東京駅に向かい、ギリギリで新幹線に間に合った。
お上りさんは困るよね(汗)。

そして、先週27日は東京のパフへ。
こちらは月1回のMAPプロジェクト。
新幹線の車内販売もあとわずかのため山崎12年を購入。

富士山は曇っていた。

雲のかかった富士山は家人と同じ写真。
うむ・・・。

仕事はみっちりと。
かなり中身の濃い内容。
深い議論や発表で学びが続いた。

本日は祝日のため自宅でのんびりする予定。
東京へは行かない。

来週は10日はふるさと就職応援ネットワークの例会が開催される。
これまた東京。
午前中は幹事会なのでマルッと一日、カンヅメ状態。
懇親会も近場のお店。

こんな感じで東京へは通っているつもりだが、まだまだ知らない場所が多い。
もっと頻繁にお邪魔する必要も。
金曜日は東京。
日常化すると詳しくなるかもね。

気持ちいい季節はわずか、ランニング日記2310

10月に入って急に涼しくなった。
9月までは朝走り出した段階で汗をかいたが、10月は走り出す時は寒いくらい。

僕は朝6時前くらいに走り始めるので、余計に寒さを感じる。
しかし、徐々に体が慣れてきて、走り終わるころに程よく汗をかいている。
理想的な季節。

例年であれば季節感は少しずつ味わうものだが、
今年は寒暖差が激しく、急に秋が訪れた感じ。
このペースだとあっという間に冬が来てしまうのかも・・・。
1年を通して10月、11月が走りやすい時期だが、それも短くなってしまうのか。
しばらくはこの状態が続くといい。

こんな走りやすい時期にノルマ未達成は許されない。
10月のランニング距離は106km。
まあ、ギリギリだが、先月も目標達成。
これで2023年は10ヶ月連続。
パチパチ。

無事に目標達成はしたが、意外と苦戦もした。
いつもなら休日に10kmを走るが、膝が痛いこともあり休日もせいぜい5~6km。
となると日数でカバーしなきゃいけない。

10月は20日間。
週5日、走っていた。
これはこれでまあまあ大変。
10月は晴れが多かったため回数を稼げたが、雨が続くとしんどかった。

距離が短いので戸田川緑地公園は走らず、富田公園ばかり。
たまには朝の富田公園を紹介しよう。

6時台はご年配の方や犬を連れたご婦人の散歩が多い。
6時半からはラジオ体操が始まる。

このラジオ体操を開いているのが地域の市会議員。
大学の先輩でもあるので挨拶をし、ちょくちょく会話をしたり。
「山田さん、凄いですね」なんて言われたりするが、
僕からすれば一年中、休むことなくラジオ体操を開く方が凄い。
ラジオ体操の前には公園のごみ拾いも欠かさずされている。
いやいや、簡単なことではない。
さすが。

公園では朝早くから野球の練習をする親子も・・・。

写真では見ずらいと思うが、これも日々の努力。
しばらくするとゲートボールも始まるわけね。

自宅から富田公園まで片道2kmちょっと。
公園の一周が600m。
大体、公園を2周回って自宅に戻り、5km強というパターンが多い。
これも日々のルーティンだね。

さて、11月。
今月は10kmRUNを戻し、距離を稼ぎたい。
12月は久々の安城マラソンもあるし・・・。

いずれにせよ完全達成まであと2ヶ月。
気持ちのいい11月もしっかりと取り組んでいきたい。

食べ物のはなし 番外編 ハンバーグとエビフライ

今日から11月。
このシリーズも今年はあと9回となりました。
おかげさまで食べ物ブログ読者は全国30万人。
名古屋地区が大きな割合になりますが、全国にも読者は存在します。
時々は伏見エリア以外のお店を紹介するのが、
人気ブロガーのサービス精神であり、愛される所以です。

そうです、今回は番外編。
東京まで出向いてきました。
向かったのは錦糸町。
駅を降りると目の前に見えるのは東京スカイツリー。

完全にお上りさん気分になります。
駅の近くに有名な洋食屋さんがあると聞きました。
ランチタイムは行列ができるとの噂。

早め早めの行動が求められます。
錦糸町駅近くにある「レストラン シラツユ」さんに行ってきました。

ザ・洋食屋さんという雰囲気。
こんなメニューサンプルを眺めるだけでワクワクします。

11:30には到着。
15分ほど待ちましたが、すんなり中へ案内されました。
こちらには3種類のランチがあり、オムライスも人気のようです。

せっかく東京まで来たわけですから、ここは贅沢に攻めたいところです。
まずはビールで体を整えます。

昼間に飲むビールもサイコー。
言い訳するつもりもありませんが、この日は休みを頂きました。
そして注文したのはこちらです。

ジャーン!

④セット ハンバーグとエビフライ 1800円

スープではなく味噌汁なのも昔ながらの洋食屋さんという感じです。
一緒にランチを食べた家人と娘はハンバーグとカニクリームコロッケでした。
人気ブロガーも一瞬、カニクリームコロッケに惹かれましたが、
ここは王道のエビフライを選択。

エビはかなり大きめで食べ応えがあります。
タルタルソースとの相性も良く、更にアルコールが欲しくなりましたが我慢。
ハンバーグはじっくりと煮込まれた感のある昔ながらの味。
ペロッとライスも食べてしまいました。

人気店ですがお客を慌てさせることはありません。
食事を終えてからコーヒーが運ばれてきます。
この内容と気配りであれば1800円の贅沢ランチもお値打ちといえるでしょう。

この錦糸町あたりには他にもいいお店があるんでしょうね。
次回も楽しみにしておきます。

ごちそうさまでした。

映画「私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?」

ビックリするくらい話題になっていない作品。
「映画.com」のようなサイトは新作が公開されると必ずビューがアップされる。
迷っている作品はビューの内容や評価点を確認して観るかどうか決める。

本作は僕が通う「ミリオン座」での上映が決まっていたので気になっていた。
公開日の翌週に別の作品かどちらかに行こうと予定していた。
しかし、公開されてもビューは全くアップされない。
上映されて1週間経過した26日現在で1件のみ。

なぜ、こんなにも話題にならないのか・・・。
解説には
「フランスの原子力会社の労働組合代表が国家的スキャンダルに巻き込まれていく姿を、
実話を基に描いた社会派サスペンス。」
と書かれている。
これに興味を示す人も多いはず。

実際に僕は重厚な社会派ドラマだと感じた。
より多くの人が観るべきとも思った。

調べてみると上映館が少ない。
「ミリオン座」は1日3回ほど上映するので、
その力の入れ具合が分かるが全国的にはそうではない。

なにか不都合があるのだろうか。
映画の中にもフクシマという言葉は登場する。
東日本大震災の翌年からのフランス原子力会社を描いているため過度に反応しているのか。
でも、それは日本にはあまり関係ないことじゃないか・・・。

本作では目に見えない圧力や影の力を感じることになる。
主人公モーリーン・カーニーはそれに立ち向かう。
その正義は日本ではあまりウケないと思われているのか・・・。
そんなことも感じてしまった。

今年観たフランス映画は本作を含め3本。
「すべてうまくいきますように」
「シモーヌ フランスに最も愛された政治家」
これまでフランス映画にさほど注目してなかったが、今年は素晴らしい作品が並ぶ。
あまり表沙汰にしたくない世界を堂々と描く。

「シモーヌ」もフランスでは大ヒットしたし、本作も同様。
大ヒットしたようだ。
国のマイナス面を露わにしているといえなくもない。
本作の事件はまだ未解決だというし。
その姿勢に拍手を送りたい。

日本でもこの類の作品が堂々と制作され公開されることを願う。
まずは本作がもっと話題となり、上映されることだろうけどね。

映画「アナログ」

本来、僕の鑑賞リストには入っていなかった。
この年齢になるとラブストーリーにはさほど興味を示さない。

しかし、周りのざわつきが僕を映画館に向かわせた。
一つは映画情報サイトの評価の高さ。
ただ、それだけでは動じない。

決定的になったのは映画評論仲間の声。
50代後半のオッサン達が胸ときめかせ絶賛していた。
もう、これは自分の眼で確かめるしかない。
この年齢で「胸キュン」なんていう現実があるのかと・・・。

やられてしまった。
映画評論仲間のオッサン同様、胸ときめかせてしまった。
このピュアなラブストーリーに汚れたオッサンが見事にハマってしまった。

なんかいい。
自分にもまだ純粋な心が残っていたことに少しホッとした。
いつまでもこんな気持ちを持ち続けたい。

原作はビートたけし。
やはり彼は天才なのかも。
次作「首」も観ないとね。

といってもストーリーに複雑さはなく、真っすぐに進んでいく。
今どき、携帯電話を持っていないこともあり得ないが、
持っていなければ自宅に電話すればいいと思うが、それもしない。

ただそれに違和感を感じない。
毎週木曜日に同じ場所で会う約束しかない。
かつてそんな時代もあったかと思わせてくれる。

その展開にときめきを覚える。
キスもしない、
その先も当然ない。
手をつなぐのがせいぜい。

それが美しい。
中学生でなく、いい大人だから美しい。

ヒロインは波瑠。
彼女の凛とした美しさと謎めいた雰囲気に惹かれる。
本作は彼女以外は考えられない。

好きな女優はたくさんいるが、僕がいざ付き合うとなれば、きっと彼女。
あり得ない話だが、そんな気がしてならない。
すいません・・・。

主役の二宮和也は泣いてばっかりだが、
同じように泣いていたオッサンも多いと思う。
こんなラブストーリーもたまには観た方がいい。

そして、ここにも登場するのがリリーフランキー。
「アンダーカレント」では饒舌だったが、本作では寡黙。
黙々とコーヒーを淹れ、笑顔で接するだけ。
舞台となる珈琲店「ピアノ」に絶妙なバランス。
助演男優賞かな・・・。

せつないし、悲しいし、嬉しい。
こんな映画も大切にしたい。
そう感じた一本。
スルーしなくてよかった。

酒場へ

ほぼ雑誌を読まなくなった。
楽天マガジンや日経ビジネスはWebで読んではいるが、
紙の雑誌を購入することはまれ。

その中で2か月に一度送られてる「VISA」は数少ない定期購読の雑誌。
沢木耕太郎ファンとしては「感じる写真館」の連載は楽しみの一つ。
沢木氏のあんな生活に憧れる。

そして、今回は嬉しい特集「酒場」。

居酒屋探訪家の太田和彦氏のエッセイと訪れたお店が紹介されている。
いい、これがいい。
こんな生活を目指していくのだ。

昨年に役職が変わり、以前より時間に余裕を持てるようになった。
しかし、僕のイメージとは異なり、余裕の持て方が違った。
夕方には時間が空き、ブラブラと伏見から名駅にかけて「酒場」に顔を出す。
一人チビチビと酒を飲む。
そんな生活の予定だった。

それが僕の考える余裕。
現実は違った。
日中に予定がなくても意外と夜が忙しい。
飲みの場はありがたいことに多いが、一人ふらっと行ける環境ではない。
(結構、マジメな会合も多いのです・・・。)
この1年で一人飲みなんて1~2回だと思う。

理想は週1回。
日が明るいうちから飲み始め、2~3軒ハシゴして、それでも20時には家路に着く。
「あら、今日は早いのね」
「まあ、こんなもんだよ」
「飲みすぎ禁止だからね」
「合点承知の助だよ」
と家人と昭和的な会話をして風呂に入り、22時には就寝。

そんな生活を目指していたが、今のところほど遠い。
いつそんな日がやってくるかな・・・。

本特集では僕の妄想を掻き立ててくれそうな「酒場」が紹介されている。
湯島の「シンスケ」は昨年、副本部長に連れてってもらった。

名酒場の条件である「いい酒、いい人、いい肴」が揃ったお店。
他にも秋葉原、月島、門前仲町のお店も紹介されていた。
東京出張は夜の予定は入れず、そんな店に顔を出そうと妄想は続く。

また、ニッポン酒場ガイドとして国内の名スポットが紹介されていた。
なんと我が伏見も・・・。
「伏見地下街(長者町横丁)」や「柳橋中央市場界隈」が取り上げられていた。
ここ最近の流れだね。

やはり伏見の酒場といえば「大甚」。
そうそう今週土曜日、経営者仲間と久々に顔を出す。
これも楽しみ。

何度もお邪魔している名古屋を代表する酒場だが、まだ一人で行ったことはない。
それでは一人前の酒飲みとはいえない。
来年は「大甚」に一人で行く。
2024年の目標としよう。

酒場へ。
ステキな特集をありがとうございました。

食べ物のはなし 伏見シリーズ その267

やってまいりました。
大好評、月末のラーメンブログ。
「えっ、もう月末?」と思われる方も多いでしょうが、水曜日は今日がラスト。

今月は伏見シリーズで完結します。
会社を出て広小路通を名古屋駅方面に向かいます。
この通りには飲食店が並びまずが、他の店には目もくれず、ドンドンと歩いていきます。
ヒルトンホテルに差し掛かる交差点で立ち止まり、左手に構えるお店に入ります。

「三代目晴レル屋 名古屋伏見店」に行ってきました。

以前は晴レル屋さんとぎんやさん、フジヤマ55さんのコラボ店でしたが、
鶏白湯専門店に生まれ変わりました。

メニューが並んでいましたが、店内で考えればいいと中に入るといきなり現れた自販機。

こういった自販機の前では意外と何を選ぶか迷うもの。
それも後ろに人が並ぶと焦ってしまいます。
一般的にラーメン店の自販機は現金飲みの場合が多いです。
しかし、こちらは現金以外にも使えるので、そのステップが複雑でそこでも迷ってしまいます。
後ろのお客さんが親切に教えてくれたので助かりました。
少々、恥ずかしかったですね・・・。

オープン間もない店内は奇麗ですね。
いろんなメニューの中から選んだのがこちら。

鶏soba brown 990円

パッと見、ラーメンには見えません。
丼にもこだわりを感じます。
真上から写してみてもラーメンと思えないのは同様。

これからは見た目も勝負なんでしょう。
基本は鶏白湯鶏soba、他には鶏黒湯坦々soba、桜島純鶏つけsobaとあまり馴染みのない名称が並びます。
まずは基本に近いところから攻めるのが王道。
かなり濃厚なスープですが、こちらの選択で正解でした。

ラーメンには珍しくレンコンも入っています。
これがマッチするので不思議な感覚。
気づくとスープも飲み干してしまいました。

スープの量がほどほどなのが、よかったのかもしれません。

そして、恒例の先月から頂いたラーメンをアップしていきましょう。

卵とじラーメン

塩ラーメン

濃いスガキヤラーメン

叉焼麺

担々麺

鶏白湯そば

濃厚鶏白湯担々麺
なんだか担々麺と鶏白湯そばを混ぜたようですね。

チャーシューベトコンラーメン

この1ヶ月もいろんなラーメンを頂きました。
これから寒くなってくると更に回数が増えるかもしれません。
くれぐれも飲み会の締めに食べるのは気を付けたいですね。

ごちそうさまでした。

映画「アンダーカレント」

今泉力哉監督は日常を描くのが得意な監督と思っていた。
ごく平凡な人の普通の生活にドラマを生み出す。
そんな監督と思っていた。

本作もその流れを組んでいる面はあるものの、独特の世界。
オープニングで紹介される「アンダーカレント」とは、
1.底流、下層流 
2.(感情・意見などの)底流、暗流
という意味。もっと長い文章だったけど・・・。

映画で意味を紹介されるとストーリーとの関連性を読み込みたくなる。
コミックの読者ならその必要性はないが、
その存在すら知らない者にとっては、
このタイトルは主役の真木よう子を指すのか、
それとも井浦新なのか、永山瑛太なのかと勘ぐってしまう。
まあ、複雑に絡み合ってはいるので、本作を観て感じ取ってほしい。

映画はゆっくりと流れていく。
淡々と描かれる毎日と些細な会話。
そこには表面と内面が介在する。

なんとなくお互いに何かあると感じながらも打ち明けることはない。
本当は打ち明ければラクになれるし、
互いに理解できるのは分かっているが、それができない。

それは銭湯の経営者かなえと住み込みで働く堀の関係性であり、
かなえと失踪した旦那との関係性。
あっ、住み込みで働く堀が井浦新で、失踪した旦那が永山瑛太ね。
結局は自分で話をしない限り相手のことは分からない。
いや、いくら話をしたところで相手のことは完全に理解できない。

それは映画の中だけでない。
自分自身もそう。
30年近く連れ添っている家人のことを僕はどこまで知っているのか。
映画を観ると自信をなくす。

言わなくていいことを言わないのは気遣いだが、本当にそれでいいのか。
すべて明かしたからこそ、あんなラストシーンとなる。
ハッピーエンドなのか、そうじゃないのかは観る人に委ねられている。

そもそも答えなんてない。
本当は答えなんて必要ないのかもしれない。
と感じた作品。

多分、これでは映画コラムニストの役割を果たしていない。
映画については意味不明。

それでいい。
心の中にある何かを言葉にするのは難しい。
言葉にしたところで正しく伝わるかは別。
ただその姿勢が気持ちを動かす。

本作ではリリーフランキーと康すおん(全然知らず…汗)がいいアクセント。
静かに流れる川に優しく石を投げこむように。
そこから広がる何かはあるよね。

今泉監督にはこれからも期待したい。
きっと彼しか撮れない作品は増えていくんだろうね。